いぶりがっこ用大根栽培:「香漬の助」と「秋田いぶりおばこ」

畑の空ファームの大根畑 農園の野菜

秋田の特産品「いぶりがっこ」を作るプロジェクトが始動しました!

大根の品種で選んだのは、「香漬の助」と「秋田いぶりおばこ」です。

いぶりがっこ用の大根は、漬物として食べた時の食感を重視し、硬めの肉質が好まれますが、「香漬の助」が少し柔らかめの肉質に対し、「秋田いぶりおばこ」は硬めなのが特徴です。

それぞれの特徴を詳しく説明しながら、畑の空ファームの大根の成長記録も紹介していきたいと思います。

香漬の助の特徴

「香漬の助」は暑さやイオウ病に強く、形の揃った大根が育つ品種です。

葉っぱの部分はコンパクトにまとまるため、密植栽培が可能で、根の長さは約45cm、重さは1kg程度が収穫の目安です。

根首がやや太く、先まで肉付きが良いため、生漬け後の変色の心配がないのもポイントです。

暖地では8月上旬から9月中旬、冷地では7月下旬から8月中旬の播種で、それぞれ10月下旬から11月か、または9月下旬から10月に収穫が適しており、播種後約65日で収穫が可能です。

参考:e-種や「香漬の助[大根]」

秋田いぶりおばこの特徴

「秋田いぶりおばこ」は名前からも解るように、いぶりがっこ用に開発された秋田県オリジナル品種です。

平均的な根の長さは50 cm未満で、曲根が少ない大根です。

また、す入り根や空洞根が発生しにくく、漬物にしてカットした時に、見た目が美しいのも嬉しいポイントです。

収穫は、重さが1~1.2 kgを目安となります。

早晩性は「中生」で、収穫日数は栽培時期で変動しますが、8月中旬播種で65日前後、9月上旬播種で85日前後とのことです。

参考:農研機構「加工用ダイコンの新品種「秋田いぶりおばこ」の育成」

畑の空ファームの大根成長記録

ここからは畑の空ファームの大根の成長記録と共に、大根の栽培方法などを詳しく解説していきます。

①いぶりがっこ用大根の播種方法

いぶりがっこ用の大根の種蒔き

まずは種蒔きから。

約1.5cmの深さに5~6粒ばらまき、1cm程度の土をかけて軽く押さえます。

株間は25~30cm、畝幅は60~70cmです。

大根の双葉

蒔いてから4日目に双葉が出ました!

②いぶりがっこ用大根の間引き方法

いぶりがっこ用の大根栽培

大根の間引きは、健康で大きな根菜を育てるための重要なステップです。

1. 間引きのタイミング:

  • 子葉が全部開いた時
  • 本葉が2~3枚の時
  • 本葉が6~7枚の時

に行います。

最初の間引きは通常、発芽後2~3週間で行います。最初に軽く間引いた後、大根が成長するにつれて、さらに間引きを行います。最終的な間引きは、大根が互いに触れ合うほどに成長した時に行います。

2. 間引きの目的:

間引きは、大根が互いに競合せず、十分な栄養とスペースを確保して成長できるようにするために行います。

3. 間引きの方法:

健康そうな苗を選んで残し、残りは根元から慎重に引き抜きます。引き抜いた苗は捨てずに、サラダなどにしてみて下さいね。

4. 間隔の設定:

大根は最終的に直径が2~3インチに成長するスペースが必要です。そのため、苗と苗の間は4~6インチ(約10~15センチメートル)の間隔を空けるのが一般的です。

5. 注意点:

間引きを行う際は、残す苗を傷つけないように注意が必要です。また、間引きは晴れた日に行うと、引き抜いた苗が乾いて周囲の苗に影響を与えにくくなります。

間引きは大根の成長を促進し、病気や害虫のリスクを減らすのにも役立ちます。しっかりと間引きを行うことで、より大きくて質の高い大根を育てることができますよ。

③いぶりがっこ用大根の追肥方法

いぶりがっこ用大根の追肥は、大根の成長を促進し、収穫までに十分な大きさと質を確保するために重要です。

1. 追肥のタイミング:

追肥は2回目と3回目の間引き後に行います。追肥は成長の各段階で栄養が必要になるタイミングで施しましょう。

2. 肥料の種類:
有機肥料や完熟堆肥を使用すると良いでしょう。化学肥料を使用する場合は、窒素、リン酸、カリウムのバランスが取れたN-P-K肥料が適しています。窒素過多は葉の過剰な成長を引き起こす可能性があるため、バランスが重要です。

3. 施肥の方法:
追肥は植物の根元から少し離れたところに施し、根に直接触れないようにします。肥料が直接根に触れると、根焼けを起こす可能性があります。

4. 液体肥料の利用:
液体肥料を使用する場合は、水やりの際に希釈した液体肥料を施すと効果的です。これにより、肥料が均一に分散しやすくなります。

5. 肥料の量:
推奨される肥料の量は肥料の種類や土壌の状態によって異なります。パッケージの指示に従って使用しましょう。

6. 水やりとのバランス:
追肥をした後は適切に水やりを行い、肥料が土壌にうまく染み込むようにします。水やりが不十分だと肥料が根に届かず、また水やりが過剰だと栄養素が流出してしまう可能性があります。

追肥は大根の成長を促すだけでなく、燻製と漬物化のプロセスでいぶりがっこの風味と質を高めるためにも重要です。気候や土壌の条件に合わせて、適切なタイミングと量で追肥を行うことが大切です。

④いぶりがっこ用大根の収穫

いぶりがっこ用大根の収穫は、大根が十分な成長を遂げ、かつ燻製の工程に適した時期に行う必要があります。

1. 成熟度の確認:
大根が適切な大きさに成長し、十分な硬さがあることを確認します。また、表面が滑らかで、割れや傷がないことが望ましいです。

2. 収穫時期:
いぶりがっこ用の大根は、通常、初霜が降る前か直後に収穫されます。寒さが大根の甘みを引き出すため、秋から冬にかけての冷たい時期が選ばれることが多いです。

3. 土壌の処理:
収穫前には、土壌から大根を取り出しやすくするために、土を少し緩めておくと良いでしょう。

4. 収穫方法:
大根を土から引き抜く際は、根元をしっかりと掴んで、土に埋まっている部分を傷つけないように慎重に行います。硬い土壌の場合は、スコップなどの道具を使って周囲の土を掘り起こし、大根を傷つけずに引き抜く必要があるかもしれません。

5. 収穫後の処理:
収穫後は、大根の表面の土をきれいに落とし、燻製の準備ができるようにします。不要な葉や根は切り取ります。

6. 品質管理:
収穫した大根は、傷や病気の兆候がないか慎重にチェックし、保管前に損傷したり病気になっているものを取り除きます。

7. 燻製への準備:
収穫された大根は、燻製にする前に適当な長さにカットし、必要に応じて表面をさらに綺麗にします。

燻製と漬物に加工する際の工程に大きく影響してくるので、収穫は手作業で丁寧に行うことが大切です。

美味しいいぶりがっこができるといいな✨

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